神々の試練 世界のシャーマンに認められた男 ― 青春期2 ―
ISBN978-4-88471-450-5 C0123
著者:杉本錬堂
定価:550円(税込)
112ページ ソフトカバー A6
まえがき
八歳の時、顔がむくみがちの私を、心配した母が病院に連れていってくれた。診察をしてくれたのは女医さんだった。
「この子は心臓が悪いんで、長生き出来ない」の一言で、死ぬのが怖くて一週間分の薬を三日間で飲んだ。
その薬の副作用で十歳の時に身体中に湿疹ができて、また病院へ。
女医さんに「この子は小児肝炎だね……運動はだめよ」と言われた。
この言葉が、高校卒業の十八歳まで、虚弱な身体のまま過ごすきっかけとなった。
が……そんな腕立て伏せ一回も、懸垂は鉄棒にぶら下がっている事が出来ないぐらい虚弱な私が、何故か? 海上自衛隊に入隊した。
虚弱だった身体が四か月半で強靱な身体に変身。懸垂五七回、腕立て伏せ一五〇回、腹筋運動六〇〇回まで出来るようになった。
虚弱な身体のコンプレックスを抱えた者が、まあまあの身体に変わってくると今までの生活とのギャップが大きく、そのエネルギーを持て余し、チャレンジ精神が湧いてきた。
以下は「少年期・青春期1」に続く第二弾である。
目次
まえがき
第三章 青春期2
スキューバーを始める
パティシエになる
自立、自分の店を持つ
思惑は……大外れ
易者が妙なことを言った
ウインド・サーフィンにはまる
パラグライダーを始める
下血と幽体離脱
本文より
「じゃあーーあんたが、その何とかっていう書類を出したら、お金を借りる事が出来るのかい?」
「そりゃあーー上に出してみないと判らんけど……貸付だから」
彼が事業計画、返済計画、諸々の書類を書いてくれるのを手伝ってくれる事となった。
計画はこうだった。
今、赤字で困っている店を閉めて、よその場所に売店だけの店を出す。最初に営業した店も閉めて伊豆高原に土地を購入して自宅と店を作る。
更に借金は多くなるけど勝負だと思った。
三店舗目の立地条件はあまり良くなかったけど、五坪で家賃四・五万の小さな店をつくる事が出来た。
結局、土地は購入出来たけど、家を建てるほどは借り入れが出来なかった。
「最初は営業しない土地なんて欲しくはない」と思ったが、かみさんがどうしても土地だけは買おうと強く主張したので購入した。
ピンチからチャンスに変わった。
小さな店は、何故か場所が悪い割には繁盛した。
その上、買った土地がバブルの最盛期になって、一五〇〇万で買った土地が二年後には四五〇〇万円近くになっていたので、そこを担保にして翌年の一九八八年、現在の伊豆高原に住宅と店を兼ねた建物を建てた。四店舗目の「菓子の木」だ。
この男がいなければ……先は無かった。
出版社から ワン コイン ブックスの、その2です。杉本錬堂さんの― 少年期・青春期1 ―に続いて、またまた面白い人生が描かれています。様々な体験をしている錬堂さん、「50歳を過ぎて、お前の身の上に大きく何かが起こる、本当の仕事が始まる」と出逢う易者に言われたというが、まさに現在はその人生を歩んでいる。シリーズ3は、青年期です。ご期待ください。