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自決より四十年 今よみがえる 三島由紀夫

世界は腹黒い 異見自在

著者 松浦芳子
発売日 2010年12月27日
定価1,404円:本体1,300円+税
ISBN978-4-88471-086-6 C0095
B6判 ソフトカバー 248ページ

 三島由紀夫先生に可愛がられた少女(著者)は「わずかな期間ながらも三島由紀夫先生と接し、時には一緒に行動させて頂いた私は、大変光栄なことであり、また幸せこの上ないことですが、これを私一人で独占するには勿体ない、この思いを一人でも多くの方に伝えておかなければ……。そんな思いで書き綴りました。」と本書を著しています。
 三島先生との思い出、楯の会のこと、三島先生最後の誕生日のこと、そして三島先生が自決された翌日の出来事のこと、著者でなければ書けない三島先生の姿が描かれています。

「私が、三島先生と最後にお目にかかったのは、昭和45年11月26日の夜でした。
先生が割腹されたのが、その前日、11月25日ですから不思議に思われるかもしれません。が、確かに私はこの日先生と最後の言葉を交わしました。
今でもあの日の先生の表情、声、すべて鮮明に浮かんで来ます。
衝撃の25日が過ぎた翌日、私は疲れきって、ぐっすり眠っていたのでしょうか。
トントンとドアを叩く音に目を覚まし、扉を開けると、そこに三島先生が立っておられました。
いつもの先生ではない、ただならぬ気配が伝わって来ます。
『先生どうなさったのですか? とにかくおあがり下さい』
あわててお茶の準備をしようとすると、
『すぐに遠くに出かけなければならないから、お茶はいいよ』
とてもお急ぎの様子で、どこかに行かれる途中立ち寄った感じである。
『持丸君は?』
『今夜は、夜勤で泊りです』
『そうか……残念だなあ……じゃ芳子さんから、持丸君に伝えて欲しい。後の事はたのむと……。とにかく後のことはたのむと、それだけは、伝えて欲しい。くれぐれもよろしく伝えて欲しい。』
『はい、わかりました。必ず伝えます』
先生は、何度も念をおされて、ほっとした様子で席を立って行かれようとする……」

 三島先生が「くれぐれも後をたのむ」と託された伝言の意味は何であったのか。
「私達は、一人一人が真剣に『今』を生き、真摯に歴史を繋ぎ、日本人としての想いを次の世代に伝えなければならないのではないでしょうか。」
と著者は訴えています。

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