ロスチャイルド家の代理人が書いたアメリカ内戦革命のシナリオ『統治者フィリップ・ドルー』
9784884718299
著者:原作 エドワード・マンデル・ハウス
訳者:監訳・解説 林 千勝
定価:2,200円(税込)
46判 ソフトカバー 344ページ
原作 エドワード・マンデル・ハウス
監訳・解説 林 千勝
序より
日本人が亡国の危機を乗り越え、日本を取り戻すためには、世界と日本の運命を握って久しいグローバリズム勢力による支配の構造と巧みな手法を知ることが必要です。
『統治者フィリップ・ドルー』は、1912年11月初旬、ウッドロウ・ウィルソンが次期アメリカ合衆国大統領に決まった時に出版され書店に並んだ「20世紀最も影響力ある政治書」であり、近現代史上極めて深い意義を持つ史料です。
実は、『統治者フィリップ・ドルー』の著者であるエドワード・マンデル・ハウスを理解せずして、現在に至るアメリカ合衆国の政治と支配構造は語れません。
ハウスのアメリカ改造計画は、ロスチャイルド一族としてのカール・マルクスが起草した1848年の『共産党宣言』の内容を受け継ぎ、アメリカ合衆国を壊し、アメリカ国民を新しい秩序の下に置こうとする狙いがありました。
『共産党宣言』は破壊と内戦そして新世界秩序を初めて世に打ち上げた書であり、グローバリズムの源流のひとつと位置付けられます。
ロスチャイルド家の代理人のハウスは「カール・マルクスが夢見た」社会主義、すなわち新世界秩序の構築を目指していて、本書の主人公フィリップ・ドルーを使ってそれを表現したのです。
一次史料完訳
林千勝と読む「20世紀最も影響力ある政治書」
「私は、この国の統治者である」
若きフィリップ・ドルーの鮮やかな独裁者デビューだ!
政治の混乱が巻き起こしたアメリカ第二次内戦で、フィリップ・ドルーは圧倒的な勝利を手にする。そして、独裁者として「理想」を実現すべく「改革」を推し進めていく……
フィリップ・ドルーに「改革」を語らせている張本人は誰なのか?
彼が目指す「理想」は、誰のための「新しい秩序」なのか?
「新たな秩序」の構築へと舵を切り始めるターニング・ポイントの1912年にこの小説は出版された。この年にウィルソンが大統領に選出され、次の年には連邦準備制度が設立される。
小説は、出版時点での「近未来」、1920年代30年代を描いている。そこから1世紀を経た現在、我々はこの「新しい秩序」の完成を目の当たりにしようとしている!
ロスチャイルド家の代理人が描いたアメリカにおける内戦と国家改造の未来シナリオの”第一級史料”ここに日本語訳として蘇る…!
目次
序と解説
第一章 卒業の日
第二章 フィリップ・ドルーのビジョン
第三章 砂漠で見つけた運命
第四章 心が優越する世界
第五章 ターナー家の悲劇
第六章 新しい時代の預言者
第七章 勲章の効力
第八章 ベン・レヴィンスキーの話
第九章 新しいキャリア
第十章 グロリアの運命
第十一章 セルウィンとトールの謀(はかりごと)
第十二章 大統領の器
第十三章 出会い
第十四章 キング・メーカー
第十五章 貪欲の頂点
第十六章 露見
第十七章 保身
第十八章 グロリアの功労
第十九章 戦雲
第二十章 内戦勃発
第二十一章 戦いの前夜
第二十二章 エルマの戦い
第二十三章 戦いの余波
第二十四章 無冠のヒーロー
第二十五章 統治者フィリップ・ドルー
第二十六章 ドルーの覚悟
第二十七章 ワシントンの新時代
第二十八章 国際危機
第二十九章 司法改革
第三十章 新たな法の秩序
第三十一章 税制改革
第三十二章 連邦企業法
第三十三章 鉄道の問題
第三十四章 セルウィンの物語 その一
第三十五章 セルウィンの物語 その二
第三十六章 セルウィンの物語 その三
第三十七章 綿花の買占め
第三十八章 普通参政権
第三十九章 否定的な政府
第四十章 戦艦の進水式
第四十一章 新しい合衆国憲法
第四十二章 新しい州憲法
第四十三章 ボスのルール
第四十四章 生活費高騰の一因
第四十五章 弔い方法の改革
第四十六章 財産の賢い使い道 その一
第四十七章 財産の賢い使い道 その二
第四十八章 国際的連合
第四十九章 勝ち目のない勝負
第五十章 モンロー・ドクトリンの拡大
第五十一章 ラ・ツナの戦い
第五十二章 西半球北半分の統一
第五十三章 統治者の引き際
おわりに
付録
原作 監訳・解説
原作 エドワード・マンデル・ハウス(Edward Mandell House、 1858年7月26日‐1938年3月28日)
アメリカ合衆国の政治家・外交官、ウッドロー・ウィルソン大統領の指導者で「新世界秩序」の生みの親。詳しくは本書「序と解説」をご参照ください。(8月24日修正)
監訳・解説 林千勝
近現代史研究家・ノンフィクション作家。東京大学経済学部卒。富士銀行(現みずほ銀行)などを経て、現在に至る。長年、近現代史の探究にとりくむ。
著書に『日米開戦 陸軍の勝算―「秋丸機関」の最終報告書』(祥伝社)、『近衛文麿 野望と挫折』(ワック)、『日米戦争を策謀したのは誰だ! ロックフェラー、ルーズベルト、近衛文麿そしてフーバーは― 』(ワック)、『ザ・ロスチャイルド―大英帝国を乗っ取り世界を支配した一族の物語』(経営科学出版)。監訳・解説に 『ロスチャイルド家の代理人が書いたアメリカ内戦革命のシナリオ「統治者フィリップ・ドルー」』がある。
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