大人のための公民教科書 日本復興の希望を繋ぐために
978-4-88471-837-4
著者:小山 常実
定価:1,980円(税込)
A5判 352頁 ソフトカバー
30年以上中学校公民教科書の歴史を研究してきた著者による、家族、私有財産、国家を守るために教科書検定の枠組を外して書き上げた渾身の書
自立した個人(立派な大人)育成に欠かせない公民教育
人が育ってこそ日本の将来に光が見えてくる
内容
マルクス主義の経典の一つに、エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』が存在する。この本で展開された家族・私有財産・国家の三者をすべて否定する思想は、中学校公民教科書を検定する側にも執筆する側にも深く浸透している。それゆえ公民教科書は、例えば、国家が1・防衛、2・社会資本の整備、3・法秩序・社会秩序の維持、4・国民一人ひとりの権利保障という4つの役割を担っているということさえも教えない。つまり、各界のリーダーたちさえも初歩的・基礎的な公民思想を身に付けないまま、大人になり日本をリードしてきたのである。軍事・外交・経済など多くの面で亡国の危機が迫っているのも当然のことであろう。
戦後日本を支配する五つの「嘘」がわが国を滅ぼそうとしている。
1.日本は侵略戦争を行い、数々の国際法違反を行った戦争犯罪国家である
2.「日本国憲法」は憲法として有効に成立した
3.「新皇室典範」は皇室典範として有効に成立した
4.日本政府が発行している大量の国債は借金だから日本は財政破綻する
5.人間活動により地球温暖化問題が生じている
1は戦後歴史教育の場で、ほかの4点は公民教育の分野で徹底的な洗脳教育がなされてきた。本書はこの4点の嘘をすべて暴き、日本国民が真の公民意識を持つことを通じて、日本国の復興への希望を開く、すべての国民のための「公民教科書」である。
目次
序 章 現代日本の自画像
第1章 家族、地域社会、国家
第2章 立憲国家と国民
第3章 「日本国憲法」と立憲的民主政治
第4章 国民経済
第5章 国際社会に生きる日本
終 章 持続可能な日本と世界
著者プロフィール
昭和24年(1949年)、石川県金沢市生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位所得。大月短期大学名誉教授、新しい歴史教科書をつくる会理事。
専攻は日本教育史、日本憲法史、日本政治思想史。
これまでの研究課題は戦前戦後の憲法解釈史、公民教科書史、歴史教科書史、教育勅語解釈史と修身教科書史、南北朝正閏問題と上杉・美濃部論争天皇機関説事件、井上毅の思想、大正期の国家主義思想「日本国憲法」成立過程史。
主著に『「日本国憲法」・「新皇室典範」無効論』(自由社)、『天皇機関説と国民教育』(アカデミア出版会)、『戦後教育と「日本国憲法」』(日本図書センター)、『歴史教科書の歴史』(草思社)、『「日本国憲法」無効論』(草思社)、『公民教科書は何を教えてきたのか』(展転社)、『憲法無効論とは何か』(展転社)など。