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鳥よ 翼をかして 日本人妻を返して!

鳥よ 翼をかして 日本人妻を返して!

978-4-88471-472-7

著者:池田文子

定価:1,870円(税込)

46判 ソフトカバー ページ数304 

北朝鮮から届いた日本人妻の手紙は、同胞を助けられなかった

戦後日本の責任を今も問い続けている。

               三浦小太郎(評論家)

内容紹介

1959(昭和34)年12月14日から1981(昭和56)年9月まで、3年間の中断があるが、在日朝鮮人帰国事業(北朝鮮帰還)が行われ、合計93,293名が新潟港から北朝鮮に渡った。その中に日本国籍を保有した人はおよそ6,000人、在日朝鮮人と結婚した日本人妻は約1,800人である。その大半が音信不通で行方がわからず、たとえ便りがあっても、自由のない生活、衣食にこと欠く困窮ぶりは想像に絶するものであり、日本への里帰りを願う叫びは悲痛なものがあった。

本書は、北朝鮮から届いた日本人妻の手紙を中心に、日本に残された家族をめぐる様々な悲劇をまとめ、1979年に『日本人妻を返して!』として発行された著書の復刻である。復刻に際し、いくつかの資料と新たに書き下ろした前書きを付け加えた。

編著者である池田文子氏は「私達日本にいる身内の者も、異国のわが娘、わが母、わが姉妹を思って、一日も心の安まる日がありません。そこで1974(昭和49)年4月7日〝日本人妻自由往来実現運動の会〟を発足し、以来、人道主義に基づいて、北朝鮮の日本人妻の安否調査及び里帰り実現が成るよう体当りの請願運動を展開して参りました」と記している。

決して風化させてはならない日本人妻の生の声を、ぜひ新たな世代の人々に伝えたい。

  

目次

はじめに

第一章日本人妻からの手紙

一、羽がないのが残念です。

二、夫が突然行方不明、何もかもあきらめて

三、書きたいことが書けず     

第二章 北朝鮮の夫から十八年ぶりに声の便り

私が日本にいた時、本当に考えが浅かったこと、今さら後悔しております。

第三章 一度の便りもなく、無事を祈る父母達

一、三人の娘が渡航。老人ホームで安否を待つ

二、癩病にかかり、娘をとめることが出来なかった

三、父母もなく、二人の姉の安否を気遣う

第四章 人道上、特に緊急を要する里帰り請願

一、鳩が私をくわえて娘のところに運んでくれたら

二、会えるまでは生きたい     

三、病身の体にむち打って、たった一人日本で

第五章 日本のお金を送って下さい

おわりに

  

編著者

池田文子 日本人妻自由往来実現運動の会 代表世話人

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