「ただいま」も言えない 「おかえり」も言えない
ISBN:9784884714604 C0031
著者:特定失踪者家族会
編集:特定失踪者家族会
定価:1,650円(税込)
46判 ソフトカバー
「特定失踪者」とは
「特定失踪者」というのは正確には「北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者」を指す言葉です。これは平成十五(二〇〇三)年一月に特定失踪者問題調査会設立のときに定めた言葉で、政府・警察は使っていませんが警察のリストも含め一般的には特定失踪者と言われています。本書で写真の掲載されている失踪者は①特定失踪者の中で特定失踪者問題調査会(以下・調査会)のリストにある方のうち公開されている方、②政府認定拉致被害者、③救う会認定拉致被害者、です。
特定失踪者家族会(正式名称 北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者有志の会)
平成29(2017)年5月12日設立。初代会長大澤昭一(大澤孝司兄)。当初の目標は国際刑事裁判所(ICC)への申立を行うことだったが、その後政府への要請、特定失踪者問題・拉致問題の広報啓発活動、家族間の交流など活動の幅が広がっている。令和2(2020)年1月末時点で68家族(1家族で複数失踪しているケースがあるので失踪者の数にすれば74人)が加入している。現在の三役は会長今井英輝(今井裕兄)、副会長藤田隆司(藤田進-川口-弟)、同植村照光(植村留美父)、同吉見美保(秋田美輪姉)、事務局長竹下珠路(古川了子姉)。
特定失踪者問題調査会 平成15(2003)年1月10日、政府が認定していないが北朝鮮による拉致の可能性のある失踪者を調査し、拉致被害者を救出することを目的として設立された。現在日本国内外での現地調査・特別検証を初めとする情報収集を行う一方国内外への情報発信を行っている。特に平成17(2005)年からは北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」を送信し、北朝鮮に家族のメッセージやニュース、様々な情報を送り続けている。
内容
拉致被害者は日本政府が認めた人だけではなく、日本政府になかなか理解してもらえない特定失踪者が多数います。その特定失踪者と、その家族の思いや叫びをまとめたのが本書です。その特定失踪者家族は毎日、朝な夕なに肉親との再会を願い続けています。平穏なこの日本の中に40年、50年と家族に会っていない人たちが大勢いるのです。この現実を解決するのは政治家、日本政府であり、それを支えるのが日本国民です。本書で実情を知って、解決に向って取り組んで欲しい。
出版社より
最初に掲載されている特定失踪者は昭和25(1950)年です。拉致で知られる横田めぐみさんは昭和52(1977)年ですので、その27年前になります。特定失踪者の一人一人を読み進んでいくと、どうしてこんなことが起きて、いまなおそれが続いているのか、本当に心が暗くなってしまいます。しかも全員救出を願う国民の声は広がっていながら、それがなかなか政治の世界に反映されません。国民としては、小さな力かもしれませんが諦めずに、拉致被害者、特定失踪者の全員帰国まで訴え続けるしかありません。
目次
昭和20年~昭和30年代。
昭和40年代。
昭和50年代。
昭和60年~平成